既存サイトからデザインシステムを逆算する
クライアントのサイトにデザインシステムがない。Claude Code で既存ページを分析し、カラー・タイポ・スペーシングをトークン化した話
デザインシステムがないサイトのリニューアル
クライアントワークでサイトリニューアルを担当したとき、既存サイトにデザインシステムがありませんでした。
ページごとに微妙に色が違う、フォントサイズがバラバラ、余白の規則性が見えない。リニューアルするにも、まず「今のルール」を把握しないと、何を残して何を変えるか判断できない。
逆算というアプローチ
通常、デザインシステムは「最初に定義して、それに沿って作る」もの。でも今回は逆。既にあるサイトから「使われているルール」を抽出して、後からシステムとして整理する。
Claude Code にサイトの URL を伝えて、「このサイトのデザインシステムを抽出して」と依頼しました。
抽出したもの
カラーシステム
サイト全体で使われている色を収集し、パレットとして整理しました。
- ベースパレット(背景・テキスト・ボーダー)
- アクセントカラー(プライマリ・セカンダリ)各5段階の濃淡
- ステータスカラー(成功・警告・エラー・情報)
ページごとにバラバラだった色が、実は数色のバリエーションだったことがわかりました。
タイポグラフィ
フォントファミリー、ウェイト、サイズを一覧化。見出しから本文、キャプションまで、使われているサイズを段階的に整理しました。
結果、9段階の Type Scale に収束。Display サイズから Micro サイズまで、規則的な階段状になっていました。無秩序に見えて、実は暗黙のルールがあった。
スペーシング
余白を分析すると、8px グリッドに近い体系で使われていることがわかりました。xs(4px)から 3xl(80px)まで7段階のトークンに整理。
Figma に落とし込む
抽出したトークンをもとに、Figma のデザインシステムファイルを構築しました。
- カラースタイルの登録
- テキストスタイルの登録
- スペーシングのガイドライン
- 主要コンポーネントの定義(カード、テーブル、バッジなど)
Claude Code が Figma Plugin API のヘルパーコードまで生成してくれたので、手作業でスタイルを登録する手間が大幅に減りました。
デザイン原則も言語化
単にトークンを抽出するだけでなく、「このサイトが暗黙的に守っているルール」も言語化しました。
- マージンは左右均等
- 1セクションにアクセントカラーは1回まで
- 8px グリッドに沿う
- コントラスト比は WCAG AA 準拠
これらは「誰かが決めたルール」ではなく、「結果的にそうなっていた」もの。でも言語化することで、リニューアル後も一貫性を保てます。
逆算の価値
デザインシステムを「ゼロから作る」のは大変です。でも、既存サイトから逆算すれば、すでにある資産を活かせる。
- クライアントにとっては「今のブランドの延長」として受け入れやすい
- デザイナーにとっては「何を変えて何を残すか」の判断基準になる
- エンジニアにとっては「既存コードとの整合性」が取りやすい
ゼロからの理想論より、現実から積み上げたシステムの方が、実は運用に乗りやすい。
Claude Code との役割分担
- 人間(自分): サイトの目的理解、ブランドの方向性判断、最終的な採用/不採用の決定
- Claude Code: 色・サイズ・余白の網羅的な収集、トークンへの変換、Figma用コードの生成
手作業だと数日かかる分析を、Claude Code との対話で数時間に圧縮できました。