JAGDA正会員になりました — デザイナーが業界団体に入る意味
公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)の正会員になりました。入会までの流れと、フリーランス・小規模法人のデザイナーが業界団体に所属する意味について考えたこと。
JAGDA(公益社団法人日本グラフィックデザイン協会)の正会員になりました。
ポートフォリオ制作から入会面談を経て、正式に会員証が届くまで。ここではその流れと、「デザイナーが業界団体に入る意味って何だろう」ということについて書いてみます。
入会までの流れ
JAGDAの正会員になるには、既存会員の推薦を受けた上で、入会面談に臨む必要があります。面談では、自分の代表作をまとめたA4ポートフォリオを持参し、審査員の前でプレゼンテーションを行います。
ポートフォリオの制作過程は別の記事に書きましたが、約30年のキャリアから10作品を選び、A4に落とし込む作業は、それ自体がデザインの仕事でした。
面談当日は、ポートフォリオを見ながら作品の意図や制作背景について話します。審査というと構えてしまいますが、デザインについて真剣に対話する場という印象でした。
なぜJAGDAだったのか
デザイン系の業界団体はいくつかあります。その中でJAGDAを選んだのは、自分のキャリアの原点がグラフィックデザインにあるからです。
桑沢デザイン研究所を卒業して最初に手がけたのは、パッケージや書籍のデザイン。そこからWeb、UI/UXへと領域を広げてきましたが、「情報を整理し、意味のある視覚表現に落とし込む」というグラフィックデザインの考え方は、どの領域でも自分の仕事の土台になっています。
JAGDAは「グラフィックデザイナー」の協会。Web寄りの団体ではなく、あえてここを選んだのは、自分の軸がどこにあるかを改めて確認する意味もありました。
業界団体に入る意味
フリーランスや小規模法人のデザイナーにとって、業界団体に所属するメリットは何か。正直、入会前は「実務に直結するものは少ないのでは」と思っていました。
実際に入ってみて感じるのは、以下のようなことです。
自分の立ち位置を確認できる
普段の仕事では、クライアントとの関係が中心になります。デザイナー同士で「デザインとは何か」を話す機会は意外と少ない。団体に所属することで、同じ職能を持つ人たちの中に自分を置く感覚が生まれます。
信頼の裏付けになる
特にフリーランスや小さな会社の場合、実績以外に自分のスキルを証明する手段は限られています。審査を経て入会する団体の会員であることは、初めて一緒に仕事をする相手に対してひとつの安心材料になります。
「デザイナー」を名乗り続ける覚悟
これが一番大きいかもしれません。AIでデザインが生成できる時代に、人間のデザイナーとして活動していくことの意思表示。団体に所属するということは、「この職能に責任を持つ」という宣言でもあると思っています。
入会費用について
参考までに、JAGDAの正会員にかかる費用を記しておきます。
- 入会金: 20,000円
- 年会費: 正会員 18,000円
年会費は決して安くはありませんが、年鑑への掲載機会やセミナー、展覧会などの情報が得られることを考えると、自己投資として妥当な範囲だと感じています。
これから
入会はゴールではなく、スタートラインです。
グラフィックデザインを原点に、Web、UI/UXへと活動領域を広げてきた30年。これからも領域にとらわれず、デザインと向き合っていきたいと思います。
JAGDAの会員として何ができるか、何を還元できるか。それはこれから考えていくことですが、まずは「入会できた」というこの節目を、素直に記録しておきます。